逆流性食道炎の改善に「呼吸法」が役立つことはあまり知られていません。
薬や食事改善は取り組んでいるけれど、もう一歩改善が進まないという方にぜひ知ってほしいのが横隔膜を鍛える呼吸トレーニングです。横隔膜は下部食道括約筋と協力して逆流を防ぐ役割を担っており、呼吸トレーニングによって横隔膜を強化することで逆流防止機能の向上が期待できます。
この記事では逆流性食道炎に効果的な呼吸法のやり方と、日常への取り入れ方を解説します。
この記事でわかること
– 呼吸法が逆流性食道炎に効果的な理由
– 腹式呼吸・逆流ストップ呼吸の具体的なやり方
– 呼吸トレーニングを続けるコツ
呼吸法が逆流性食道炎に効果的な理由
横隔膜が鍛えられて逆流防止機能が高まる
横隔膜は呼吸をするたびに動く筋肉です。意識的な腹式呼吸によって横隔膜を大きく動かすことで、横隔膜が鍛えられます。
横隔膜が強くなると食道裂孔(食道が横隔膜を通る穴)がしっかり引き締まり、下部食道括約筋の逆流防止機能をサポートします。
自律神経が整って胃の働きが改善する
深くゆっくりした呼吸は副交感神経を優位にして自律神経を整えます。自律神経が整うと胃酸の過剰な分泌が抑えられ、胃の運動機能も改善します。
ストレスが多い時期に逆流性食道炎が悪化しやすいのは自律神経の乱れが原因の一つです。呼吸法によって自律神経を整えることが症状の安定につながります。
腹圧の管理に役立つ
正しい腹式呼吸は腹部の筋肉を鍛えて腹圧を適切にコントロールする力を高めます。慢性的に腹圧が高い状態を改善する助けになります。
基本の腹式呼吸
やり方
①楽な姿勢で座るか仰向けに寝ます。肩の力を抜いて、お腹に手を当てます。
②鼻からゆっくり息を吸いながら、お腹を膨らませます。胸ではなくお腹が動くことを意識してください。4秒かけて吸いましょう。
③口からゆっくり息を吐きながら、お腹をへこませます。吸うときの倍の時間(8秒)をかけてゆっくり吐き切ります。
④これを1セットとして、1日10〜15回行います。
ポイント
胸式呼吸(胸だけが動く呼吸)ではなく、お腹が大きく動く腹式呼吸を意識することが大切です。慣れないうちはお腹に手を当てて確認しながら行いましょう。
タイミング
食後すぐは避けてください。食後30分〜1時間以上経ってから行うのがおすすめです。朝起きたとき・就寝前・仕事の休憩中など、取り入れやすいタイミングで習慣化しましょう。
あくび体操
書籍で紹介されている方法で、食道の緊張をほぐして逆流を起きにくくする体操です。
やり方
①背筋を伸ばして座ります。
②大きなあくびをするように、口を大きく開けてゆっくり息を吸います。このとき喉の奥が開く感覚を意識してください。
③ゆっくり口を閉じながら息を吐きます。
④5〜10回繰り返します。
あくびのように喉を大きく開くことで食道周辺の筋肉がほぐれ、食道の通りが良くなる効果が期待できます。
おなかマッサージ
呼吸と合わせて行うと効果的なセルフマッサージです。
やり方
①仰向けに寝てひざを立てます。
②おへその周りを時計回りに、手のひらでやさしく円を描くようにマッサージします。
③深呼吸しながら30秒〜1分続けます。
胃腸の動きを促進して消化を助け、逆流が起きにくい状態をつくる効果が期待できます。食後1時間以上経ってから行うのがおすすめです。
呼吸トレーニングを続けるコツ
毎日少しずつ続ける
呼吸トレーニングは1回やっても効果は出ません。毎日少しずつ続けることで横隔膜が鍛えられていきます。1日10回の腹式呼吸から始めて、慣れてきたら回数を増やしましょう。
日常の動作に組み込む
「歯磨き中に腹式呼吸をする」「デスクワークの休憩に深呼吸をする」というように、日常の動作に組み込むと続けやすくなります。
効果を感じるまで4〜8週間
横隔膜トレーニングの効果が出るまでには4〜8週間程度かかると言われています。すぐに効果が出なくても焦らず続けることが大切です。
注意点
呼吸トレーニングは補助的なセルフケアです。逆流性食道炎の基本的な治療(薬・食事改善・生活習慣の見直し)と並行して取り入れましょう。
症状が非常に強い時期は無理に行わなくて大丈夫です。症状が少し落ち着いてから始めることをおすすめします。
まとめ
逆流性食道炎に対する呼吸トレーニングは、横隔膜を鍛えて逆流防止機能を高め、自律神経を整えて胃の働きを改善する効果が期待できます。
腹式呼吸・あくび体操・おなかマッサージを毎日少しずつ続けることで、薬や食事改善と合わせた総合的な改善が期待できます。食後を避けた1日10〜15回の腹式呼吸からぜひ始めてみてください。
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※本記事は医療アドバイスではありません。症状が続く場合は必ず医療機関を受診してください。




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